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 『谷間の女たち』 

作:アリエル・ドーフマン  訳:水谷八也

演出:篠本賢一

谷間のある村で男たちが行方不明になる。男たちを待ち続ける谷間の女たち・・・・・・・

ある日、谷間の河に誰とも分からぬ男の死体が流れ着く・・・・・・・

ソフィア「あたしは父を埋める許可をもらうために来たんです」

谷間の女たちの静かな、そしてしたたかな闘いが始まる・・・・・・・

ファシズムの人権侵害に抵抗する女たちの闘いを描いて全世界に衝撃を与えた問題作!

劇団櫂人が総力を挙げて挑む渾身の意欲作にご期待ください!!!

 

期日 2016年2月18日(木)~21日(日)

時間 2月18日(木)19:00開演

     19日(金)14:00開演/19:00開演

     20日(土)14:00開演

     21日(日)14:00開演

会場 上野ストアハウス

料金(日時指定自由席)一般:3800円 中高生:2500円(学生証提示)

※未就学児のご入場はお断りしております。

 

CAST

<フエンテス家>

ソフィア・フエンテス(祖母)           田中淳子

アレハンドラ(ソフィアの長男エミリアーノの妻)  青木恵

ヤニナ(ソフィアの次男アロンソの妻)          鳴海逸美

フィデリア(アレハンドラの娘)          鈴木里花

アレクシス(アレハンドラの息子)            森美穂子

アロンソ(ソフィアの次男)               甲斐照康

<村の女たち>

テレサ                              小池恵子

カテリナ                       向後正枝

ロサ                            宮下文子

マリルス                             戸張きみよ

アマンダ                             渡辺泰子

ルシア                              古谷久美

ラモォナ                          水野真由美

セシリア(エマヌエルの女)              福島睦

<カストリア家>

フェリペ・カストリア                 藤田三三三(客演)

ベアトリス・カストリア(フェリペの妻)        水野真由美

カストリアの兄                    柘植英樹(客演)

<この教区の神父>

ガブリエル神父                      柘植英樹(客演)

<軍隊>

隊長                             篠本賢一

副官                             東條将孝

エマヌエル(当番兵)                     大南宏(客演)

軍医                          藤田三三三(客演)

兵士1                            草野峻平(客演)

兵士2                            久保貴志(友情出演)

 

STAFF

作:アリエル・ドーフマン 訳:水谷八也 演出・美術:篠本賢一

照明:朝日一真 音響:山田健之 舞台監督:田中新一 振付:石川弘美 チラシイラスト:村上洋子 チラシデザイン:前嶋のの  舞台写真:宮内勝 舞台映像:大塚登(東京舞台映像) 制作:高橋俊也(THEATRE-THEATER)

協力:遊戯空間・アトリエそら・テアトルアカデミー・(有)創新企画・オフィイスJOY・プロダクションタンク・劇団朋友

版権コーディネーター:ネーラー,ハラインターナショナル株式会社

後援:チリ共和国大使館

 

演出コメント

「9・11」と聞けば、01年9月11日に米国で起きた「同時多発テロ」を思うだろう。しかし、南米チリにおいては、73年の「軍事クーデター」の日として記憶されている。70年に樹立したサルバトル・アジェンデ政権は、南米で自由選挙によってはじめて政権を握った社会主義政党だった。アジェンデが行った農地の国有化、社会保障の拡大などの政策は、決して順調ではなかったが、国民は希望を持っていた。だが、アジェンデ政権に反発する富裕層や軍部は、クーデターを決行、暴力で政権を転倒させた。代わって権力の座に就いたのは、陸軍総司令官アウグスト・ピノチェトである。政権を握った軍部は、自らの政策にそぐわない「左翼思想」の多くの市民を虐殺していった。当時人気のあった歌手もサッカースタジアムで射殺された。他にも多くの市民が強制収容所に送られた。この物語は、その記憶に基づき、作者が二十年の歳月をかけて完成させたものである。「歴史は繰り返す。」と言われている。私たちはいま、この物語から何を受け取ることができるのだろう。          篠本賢一

 

作者:アリエル・ドーフマン(Ariel Dorfman)

1942年、アルゼンチン生。少年時代を米ニューヨークで過ごすが、1954年にチリに移住する。1970年、左派のアジェンデ政権の成立と共にこれを支持する政治活動に関わるが、1973年9月11日、右派のピノチェト将軍による軍事クーデターに遭遇し、仲間が命を落とす中で偶然にも生き延びる。その後亡命生活の中で、軍事政権下における仲間たちの悲劇を物語る使命を引き受ける。1976年から20年を費やして戯曲『谷間の女たち』を完成させた。他に戯曲『死と乙女』『ある検閲官の夢』などがある。

 

あらすじ

河が曲がりくねったあたりに村がある。この村には男がいない。

強硬な軍事政権の時代、男たちは連れ去られてしまったのだ。

女たちは待ち続ける、自分の父を、夫を、息子たちを。

時は流れ、村に新しい隊長が赴任した。彼は、民主化を主張し、この村を再建しようとする。

直後、岸辺に男の死体が流れ着く。拷問により誰だか判別できない死体。

老婆ソフィアは、夫であると主張し、葬ろうとするが、副官がそれを認めない。

副官は、軍事政権下の強行の露見を警戒し、死体を都合のよい人物にでっち上げ、埋葬する。

ソフィアをはじめ、村の女たちは、かつて男たちの坐っていた椅子を燃やすという行為で抵抗する。

その抗議行動は拡大していき、民主化の理想を掲げていた隊長も、ついに村人に銃口を向ける・・・。

 

 

 

 

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